1月19日、「第49日本アカデミー賞」の受賞者が発表されました。なんと、昨年2025年に公開され、2026年1月現在も公開中の映画「国宝」が13部門17賞で席巻。
今更聞けない映画「国宝」のあらすじ、ヒットした背景、魅力などを見ていきましょう!
あらすじ
上方歌舞伎の花形歌舞伎役者である花井半次郎(渡辺謙)が、父を亡くした芸の才能のある少年、立花喜久雄(吉沢亮)を引き取る事になります。半次郎には喜久雄と同じ年代の跡取り息子の俊介(横浜流星)がおり、2人は兄弟の様に育てられ、友情も深まり、ライバルとして切磋琢磨します。そんなある日、喜久雄と俊介の運命を大きく揺るがされる事が起こり、2人の関係性が大きく変わってくる。
血筋と才能。歌舞伎役者の華やかさと厳しさ、人間の嫉妬やしがらみと闘いながら芸を極めようとする姿を映した物語。伝統芸能の歌舞伎の世界で、一緒に育てられた、血のある俊介と血のない喜久雄。お互いの足りている部分と足りてない部分への葛藤が描かれています。
「国宝」はどのようにヒットしていったのか?
2025年6月6日公開。当初、歌舞伎という世界に舞台を置いた世界の映画は少なく、歌舞伎ファンやシニア世代の支持層が、SNSでの口コミで広がり、若者にも人気が広がる。歌舞伎の本物の舞台にも客が殺到し、口コミの広がりの広さに映画館ではチケットが完売という社会現象を起こしました。
22年前の「踊る大捜査線2」を超えて、邦画実写化映画で、観客動員数、興行収入共に歴代1位の記録を塗り替える。
口コミから、年齢層関係く支持層を拡大していった「国宝」。いい作品は、口コミだけでも広がっていくという今の時代の在り方を証明しました。果たして、その口コミとはどんなものだったのだろうか?
主演の吉沢亮と横浜流星の圧巻な演技力
一年半をかけて400年以上ある歴史がある歌舞伎というものの所作や舞踊を学んだ吉沢と横浜。吉沢は、「一年半を一つの役に込められることはなかなかない。これまでの役者人生の全てを懸けた」というほどの熱意。2人の女形の姿を超えた、「本当の女性ではないか?」と疑ってしまう程の美しさ。
そして、今にも壊れてしまいそうな感情の叫び、歌舞伎に愛される為にもがく姿が観客の心を掴んだとも言えます。
李相日(リ サンイル)監督は、「彼にしか出来ない(吉沢亮にしか喜久雄は出来ない)という事を伝えたかった」とも語っています。
格式が高い歌舞伎を誰にでも近寄りやすい距離に。
寄りの映像が多く、なかなか見られない歌舞伎役者の表情や、舞台裏まで細かく再現されている。「国宝」を通して、歌舞伎をより身近に感じられる距離感を作った。
李相日監督は、吉沢と横浜に対して求めていた事があり、「歌舞伎を徹頭徹尾再現するのがゴールではないので、歌舞伎をよく知る方でも満足出来るレベルに持っていきながら、そのキャラクターとして、今どんな思いでどんな重圧を抱えながらこの舞台に立っているか、その心情の方を引き出したかった」と語っている。その心情の表れが、歌舞伎という格式の高さよりを身近に感じられる様になったこだとも感じられます。
息を呑む映像美。
撮影には、「アデル、ブルーは熱い色」で、第6回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞のチュニジア出身のソフィアン エル ファニア。役者の肌の質感、汗や気迫がクローズアップされた表情から伝わるリアルさを映し出す。
そして、「雪」。自然の中の雪のシーンと芝居中の紙吹雪での雪。喜久雄にとってターニングポイントとなるような場面でこの雪が出てくる。その切なさと儚さ。
1度では解釈が仕切れないほど、何度も観たくなる様な余韻。
3時間という長い上映時間。「1度観ただけでは、解釈が出来い」と平均では3、4回観ている人が続出!ですが、「1度では長くて解釈が出来ない!」というのではないのです。「ずっと衝撃的で1度では解釈が出来ない」というのがリピートされた観客達の心でしょう。
「国宝」受賞一覧
作品賞
監督賞 李相日
脚本賞 奥寺佐渡子
音楽賞 原摩利彦
撮影賞 ソフィアン・エル・ファニ
照明賞 中村裕樹
美術賞 種田陽平 下山奈緒
録音賞 白取貢
編集賞 今井剛
主演男優賞 吉沢亮
助演男優賞 橫浜流星 田中泯 渡辺謙
助演女優賞 高畑充希 寺島しのぶ 森七菜
新人俳優賞 見上愛
まとめ
口コミで異例の大ヒットし、第49回日本アカデミー賞を13部門17賞を総なめにした映画「国宝」の魅力をお伝えしました。
2026年1月現在でも、まだまだ上演している映画館はあります。是非まだ観てない方も、何度も観た方も映画館に足を運んではいかがでしょうか?
3月13日(金)はいよいよ受賞式です。待ち遠しいですね!


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